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糖度抜群の塩トマト 「不知火夢ロマン」

トマト農家 池田博光さん(65歳・宇城市)
宇土半島南側の付け根あたり、宇城市不知火町のごく限られたエリアで 栽培されているのが、JA熊本うきのオリジナル塩トマトブランド「不知火夢ロマン」。
息子の●彦さんと共に栽培を行う、ベテラン生産者の池田博光さんを訪ねました。

※●は頼の貝の上が刀

 

過酷な条件が生み出した甘みの強い塩トマト

 

 現在65歳の池田さんは、就農して50年近くになります。以前はプリンスメロンを作っていましたが、30歳の頃にトマトに転作。以来、一貫してトマト作りに励んできました。

 池田さんの畑は干拓地にあり、海に極めて近く、昔は塩田があったような場所だったとか。そのため、土壌に塩分が蓄積されることで起こる塩害に悩まされていたといいます。そこで育った大きくなりきれないトマトは、規格外品として扱われていた時期もありました。

 しかし、食べてみると抜群に甘くて、うま味が強く、少し塩気も感じられる特徴的な味が市場関係者の目に留まり、希少価値も手伝って高い人気を得るようになりました。塩トマトがブランド化された20年ほど前のことです。

 

限られた場所でしか作れないプレミアム性

 

 塩トマトの中でも、特に糖度の高いものだけを選別したのが、JA熊本うきのオリジナルブランド「不知火夢ロマン」です。塩トマトをセンサーにかけ、1個1個の糖度を測定。10度以上がプレミアム塩トマトとして黒箱に、9度が赤箱に、8度が緑の箱に詰められます。ちなみに、普通のトマトの糖度は5度前後です。

 通常、高糖度トマトは栽培時に与える水分の量を極限まで抑えることで作られます。しかし、塩トマトは水管理もさることながら、塩分とミネラル分を豊富に含んだ土壌が栽培に不可欠な要素。海の近くであればどの畑でもいいというわけではなく、一定の条件をクリアした場所でしか作ることができません。「畑としては決して恵まれた環境ではありません。でも、農産物を育てるには過酷な環境が、結果的においしいトマトを育んでいるのです。たまたま、そういう環境の畑であったことに今は感謝しています」

 現在、「不知火夢ロマン」の生産を行っているのは、池田さんの近隣に畑を持つ4軒・5人の生産者だけ。5人中3人は、池田さんの息子・●彦さんも含めた30~40代の若い生産者で、より質の高い塩トマトの栽培実現に向けて、勉強会や研修会への参加、高糖度トマトの産地視察などを積極的に行っています。「若い人たちのそうした動きを、とても心強く感じています」と、生産者グループのリーダーを務める池田さんは笑顔で語ります。

※●は頼の貝の上が刀

 

心が和むのは孫と過ごす時間

 

 池田さんが管理する約45アールの塩トマトのハウスには、1万5000株の苗が植えられています。そこから収穫されるのは1シーズンにつき約16トン。ピークを迎える3~4月には1日に400キロほどを収穫する日もあります。ただし、これは一般的なトマトのハウスと比べると半分以下の数字。生育のスピードが遅くサイズも小さいため、収穫する重量で比較するとそれだけの差が出てしまうのです。

 しかし、過酷な条件の下、ゆっくりと育つことで、濃厚で実の詰まったトマトとなります。果皮は固めで、甘みだけでなく適度な酸味が爽やかなおいしいさを印象づけます。ほのかな塩味がコクとうま味を引き立てるのも、他の高糖度トマトとの違いです。

 トマトの栽培では、6月に収穫を終えてから苗の植え付けが始まる9月までの2カ月が、比較的ゆっくりできる期間。この時季には川釣りを楽しむこともあるという池田さんですが、日頃は同居している孫と過ごす時間がいい気分転換になっているそうです。孫の陸くん(6)のお気に入りは、「戦いごっこ」。1歳の華ちゃんも加わって、にぎやかで楽しい時間を過ごします。また、不知火海に臨む堤防沿いの道を、一緒に散歩するのも楽しみの一つ。この地でしか作れないプレミアムなトマトが、しっかりと次の世代へと受け継がれていくことを実感する瞬間でもあります。

 

 


まさに手塩にかけた塩トマトを収穫する池田さん。苗は塩トマト用の品種があるわけではなく、一般的な大玉のトマトと同じ苗を使います。小振りでしっかりした果皮が特徴


家のそばの堤防沿いの道を孫の陸くんと散歩する池田さん。のんびりとしたひとときは忙しい農作業の合間のいい気分転換に


「戦いごっこ」が最近のお気に入り。陸くんと華ちゃんはおじいちゃんが大好き


収穫は11月下旬から始まり、6月いっぱいまで続きます。完熟した状態で収穫するのも塩トマトならでは

 

 

 

 


広々とした店内は充実の品ぞろえ

池田さんの塩トマトも並びます

デコポンは露地ものが登場

ショウガを使った加工品

 

豊富な品ぞろえと新鮮さが魅力
サンサンうきっ子 宇城彩館

 

 県内でも有数の品ぞろえを誇る、道の駅を兼ねたJA熊本うきの農産物直売所です。生産者の会員数は680人。新鮮な旬の野菜、肉、魚、加工品などが豊富にそろいます。
 3月には露地もののデコポン(不知火)、イチゴ(のぞみ)、トマトなどがおすすめ。サラダタマネギなども出てくる時季です。特産のショウガを使ったシロップや宇城の米を使ったジェラートなども人気。3月19日~21日には感謝祭も開催予定です。

【住】宇城市松橋町久具757-3
【電】0964(34)0377
【営】9:00~18:00
【休】なし

 

 

 


 

トマトソース

 

 

 

 池田家では、博光さんの妻・美恵子さん(55)が、塩トマトとして出荷できない規格外品を使ったトマトソースの作り置きをしています。塩トマトのソースとは、生産者ならではのぜいたくですね。

 作り方は簡単。湯むきしたトマトを細かく刻み、薄切りまたはみじん切りにして炒めたタマネギに加え、ニンニクと一緒に煮詰めます。味付けは塩がベースですが、砂糖としょうゆを加えて和風テイストにするのが美恵子さん流。

 ひき肉を加えれば簡単にミートソースの完成。焼いた肉やゆでたジャガイモ、ブロッコリー、ダイコンなどにそのままかけて食べるのもおすすめです。取材時には、ピザソースとして活用されていました。もちろん、塩トマトでなくてもおいしく作れます。直売所で箱売りしている完熟トマトで作ってみてはいかが。

 

 

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