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最先端の技術を導入し トマトの質と味を向上

トマト農家 橘 昌史さん(31歳・八代市)

干拓地である八代平野は、日本一の生産量を誇る“冬春トマト”の産地です。
家族でトマトを栽培する橘さんは、試行錯誤を続けながら、最先端の技術を積極的に取り入れ、品質と味を向上させる栽培方法の確立に挑戦中です。

 

海外研修で再確認できた日本の農業の水準


 橘さんは熊本農業大学校を卒業後、スイスで1年間農業研修を経験。「就農する前に、世界の農業を見ておきたかったんです。海外に出たことで、味や品質を繊細に管理する日本の農業が高い水準であることが分かりました」と話します。帰国後21歳で就農し、10年がたちました。

 JAやつしろの冬春トマトは「はちべえ」の名で、日本一の生産量を誇ります。毎年8月に苗を定植。11月~翌6月にかけて収穫し、出荷が続きます。同JA管内では、病害虫が嫌う黄色灯や防虫テープを使って、薬剤の使用を抑える栽培法を取り入れているのが特徴です。

 

収穫量を増やす目的で環境制御システムを導入

 

 トマトの品質、味の向上のために良いと思った栽培方法を積極的に導入。橘さんは自らを“新しもん好き”と笑います。

 平成23年から県内で初めて、温度、湿度、日照、二酸化炭素を測定し、データに基づく科学的な栽培管理をスタートさせました。24年にはハウス内にCO2発生機を設置し、トマト栽培における複合環境制御技術を導入。その成果は、L玉の秀品の増加と、全国的にトマトの出荷量が減少する204月に前年比で180%を超える出荷量となったことに現れています。また、樹全体に日光を当てるため、「Nターン」と呼ばれる樹を仕立てる技術を取り入れ、それを独自に改良するなど、研究にも余念がありません。

 平成25年からは、県八代地域振興局、制御機器メーカーと共同で、「総合環境自動制御システム」の開発に携わっています。ハウス内の温度や湿度といった環境を整え、肥料の量などもコンピューターで一元管理するシステムです。これらの最先端の技術を取り入れることによって、トマトの味と品質の向上を実現させてきました。しかし、このシステムは高額な設備投資が必要であるため、橘さんは今後、誰にでも手が届く価格での提供が可能になるように、現在もメーカーへの技術協力を続けています。

 システム導入の理由を橘さんは、「栽培面積を広げるより、収穫量を増やしたいからです」ときっぱり。ハウスは、父の正光さん(59)と、母のまさ子さん(54)、従業員1人の4人で管理。「ギリギリの人数ですし、面積が広くなると、自分の目が行き届かないところが多くなってしまいますから」と話します。

 「確立されていない技術ですからリスクもありますし、失敗もいっぱいしました。ですが、私のモットーは“やってみないと分からない”なんです」。橘さんはそう笑いながらもすぐに表情を引き締め、「気象条件に勝つことはできません。それに、いくら自動化しても同じトマトができるわけではありません。機械に頼り過ぎてはいけない。自分自身の経験と知識こそが大切だと実感しました。自分でできる限りのことをし、元気なトマトを作りたいと考えています」。水分量の調節を機器の数値だけで判断していたら水を与え過ぎてしまい、トマトが割れてしまった失敗も。自分の目で樹を見ることの大切さを学んだと言います。

 

きちんと休みを取り愛娘との時間を楽しむ

 

 橘さんは、毎週日曜は必ず休むと決めています。3年前にめぐみさん(29)と結婚し、プライベートでは娘の莉央ちゃん(1)と過ごす時間を大切にしています。「子どもが広い場所で遊ぶのが好きなので、遠出もします。合志のカントリーパークや熊本城の二の丸公園などにも行きますね」

 小学生のころから農家を継ぐつもりだった橘さん。「やりくりすれば休みもきちんと取れますし、何よりも家族と一緒に経営できる点が魅力です」とメリットを話します。「失敗しようが成功しようが、その経験は自分のものになっていくはず。栽培は大変ですが、“橘さんのトマトはおいしい”と言ってもらえることがとてもうれしい」と目を細めていました。

 

 

 


収穫のシーズンオフに出かける家族旅行が楽しみという橘さん。現在、妻のめぐみさんは6月に出産予定の第2子を妊娠中で、遠方への外出は控えているそう。愛娘の莉央ちゃんと、八代市内の公園で遊ぶ時間を大切にしています


1ヘクタールのハウスで育てているトマトは1万5000~6000本。1本ずつ手作業で仕立てます。「樹の状態をきちんと見ながら、トマトにいい環境を整えたい」と橘さん


減農薬栽培で質にこだわる野菜を栽培するスイスで1年間の研修を受けました


自宅に設置した、データ管理を行うコンピューター。離れた場所からハウス内の管理が可能になりました

 

 

 

 



店内には、肥料や苗を購入できる農業資材売り場もあります
「はちべえトマト」のケチャップ

オリジナル焼酎の「がまだしもん」

 

 

「はちべえトマト」の加工品や特産品が充実

JAグリーンくまもと緑のシンフォニー北部店


 鏡町をはじめ、八代市北部を中心とした生産者約100人から新鮮な農産物が届けられます。これからの季節は冬春トマト、キャベツなどの野菜類がそろいます。また、特産の「はちべえトマト」で作るドライトマトやケチャップ、泉村産のお茶などの加工品、JAやつしろオリジナルの焼酎なども充実。5月の第4日曜(予定)には愛鏡祭(あいきょうさい)の会場となり、多くの人でにぎわいます。

【住】八代市鏡町内田732‐1
【電】0965(52)8200
【営】9時~17時30分
(4月からは~18時、土日祝は~17時)
【休】3月31日

 

 


 

 

洋風トマトお好み焼き

 

 

▽材料(1人分)
〈お好み焼きのタネ〉
薄力粉…50g
水…50cc~70cc、卵…1個
カツオだし…少々
薄口しょうゆ…少々
キャベツ…100g
ジャガイモ(すりおろしておく)…1個
〈具 材〉
トマト…1個、豚バラ肉…50g
ケチャップ…適量
チーズ(溶けるタイプ)…適量
塩・こしょう…適量

 

▽作り方
1.ボウルにお好み焼きのタネを合わせ、片面を焼き、豚バラ肉をのせる。
2.全体に火が通ったら裏返し、ざく切りにしたトマトをのせ、ケチャップをかけて3~4分焼く。
3.チーズをのせて、塩・こしょうをふりかけ、チーズに火を通す。

 

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