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濃厚で甘い天草ポンカン 作るのは元漆塗り職人

ポンカン農家 南雲 崇幸さん(36歳・天草市五和町)

 甘みが強くて、酸味が少なく、果肉も柔らか。その上ジューシー。ポンカンは古くから根強い人気を持つかんきつです。その主要な産地である天草市五和町の生産者の一人が南雲崇幸さん。伝統工芸の職人からミカン農家に転向したという異色の経歴の持ち主です。

 

「一つのものを作り上げる」 職人と農業に感じた共通点

 

 11月下旬の五和町。海岸に近い平野部から、山の斜面に切り開かれた狭い山道に入り、急な坂を上り詰めていくと、一気に視界が広がります。その山頂付近に広いミカン畑が広がっていました。そこでポンカンの収穫作業をしていたのが南雲さん。かんきつ作りに携わって5年、正式に就農して2年の生産者です。

 南雲さんは、18歳まで千葉県で過ごした後、京都にある伝統工芸の専門学校に進学。漆工芸の技術を学び、そのまま京都で漆塗りの仕事に就きました。「プロフェッショナルな仕事に憧れていたんです。黙々と一つのものを作り上げる工程が好きなのかもしれません」。東本願寺などをはじめとした有名な神社仏閣も仕事場でした。仏壇の漆塗りなどの仕事もしながら、漆塗り職人として5年間働きました。

 専門学校時代の友人が天草出身だった縁で、以前からよく天草を訪れていたといいます。天草の、人情味に厚い人柄にひかれていた南雲さんは、実家が仏壇店だった友人に誘われ天草移住を決断。仏壇店に勤務することになりました。

 天草に移って7年が過ぎたころに、奥さんの都さんと出会います。この出会いが南雲さんの人生を大きく変えました。都さんがミカン農家の娘で、跡継ぎがいなかったこともあって就農を決意。結婚を機にミカン園の管理を手伝うようになりました。「職人の仕事と農業に、共通点を感じていました」と当時を振り返ります。

 

1カ月の貯蔵を経て これから出荷のピーク

 

 現在、園地は1・8ヘクタール。ポンカンと晩柑の栽培が中心で、義父の山中辰雄さんと義母の敏子さんの3人で、露地栽培のデコポンやパール柑などを作っています。ポンカンは年間10トン、かんきつ類全体で約30トンを出荷しています。

 ポンカンの収穫は11月後半に始まり、12月末まで続きます。その後、適度に果皮を乾燥させ、貯蔵性を高めることを目的とした予措(よそ)を2週間程度行い、さらに出荷時期まで貯蔵庫で保管します。これによって果肉養分の消耗を防止。糖と酸のバランスが良くなり、味がまろやかになります。

 市場に出荷するのは12月上旬から2月上旬にかけて。一つ一つを光センサーにかけ、糖度チェックを行って等級が決められます。ほとんどが糖度10度以上、高いものだと13度はあります。

 

地域にとけ込みながら 生産者として充実の日々

 

 南雲さんの趣味は釣り。元々はルアーでブラックバスを対象としたゲームフィッシングを楽しんでいましたが、天草に来てからはクロ、アジ、イカなど、「食べておいしい魚」を狙っています。自宅から車で10分も走れば、イルカウオッチングで有名な二江の漁港。目の前は好漁場として知られる早崎瀬戸です。日曜日は休みなので、義父の辰雄さんと一緒に堤防釣りに出掛け、釣った魚は自分でさばいて刺し身にします。

 釣りの他にも、近所の人に教えてもらいながら植木の剪(せん)定や盆栽などをやるようになったとか。また、最近では竹細工も習いに行っています。元々、何かを作るのが好きなので、職人気質がうずくのかもしれません。地元の消防団にも所属し、地域にとけ込みながら天草での生活を楽しんでいます。

 職人からの思い切った転身に「後悔はみじんもない」と言い切る南雲さん。「まだまだ修業中の身。義父の背中を見ながら、日々学んでいるところです。失敗と成功を繰り返しながらも、収穫を迎えたときに大きな充実感を感じています」とほほ笑みます。

 

 

 


収穫を迎えた南雲さんの園地。5月の連休ごろに花が咲き、摘果するのが7月ごろ。80~100枚の葉に対して1つの実を残すのが基本です


園地は有明海と早崎瀬戸を見下ろす、標高100メートルほどの山の斜面に点在。海に近く、温暖な気候はかんきつの栽培に最適です


奥さんの実家にあるマキの木も南雲さんが剪定しました。最近では近所の人に頼まれて、庭の手入れに行くことも


今年7月、果樹青年部、青年部OBのメンバーで開いた釣り大会ではルアーでマダイを釣り上げました

 

 

 

 

 

 

 

充実したかんきつ類の品ぞろえが自慢

グリーントップ本渡

 

 JA本渡五和管内の生産者約270人から、新鮮な野菜や果物、こっぱ餅、がね揚げなどの加工品が毎朝届きます。12月~1月は、ダイコンなどの根野菜をはじめ、ブロッコリー、ハクサイなどが豊富にそろいます。かんきつ類の品ぞろえも自慢で、年末にはしめ縄や花き類などが充実。店休日は元日だけですが、12月31日と1月2日~5日の営業が17時までになります。

【住】天草市八幡町1‐26
【電】0969(24)1516
【FAX】0969(24)1659
【営】8時30分~19時
【休】1月1日

 

 

 


 

農家の手作りポンカンジャム

 

▽材料
ポンカン…500g(外皮をむいた中身のみ)
グラニュー糖…175g(ポンカンの35%程度)
レモン汁…10cc
※あればミカンのゼスト(香り付けに使うかんきつ類の外皮)を2/3個分ほど入れると香りが良くなります
▽作り方
1.ポンカンの身は、白い筋や固いところ、種を取り除いて、滑らかになるまでミキサーにかける。
2.ミキサーにかけたポンカンの身とグラニュー糖を鍋に入れ、中火にかけながらグラニュー糖が溶けるまでゆっくり混ぜる。
3.アクを取り除き、弱火にして15分ほど煮る。
4.色が濃くなったら、レモン(あればゼスト)を加え、1分加熱。とろみが出てきたら出来上がり。
※2~3日すると味がより落ち着きます

 

 

 

 

 

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